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ソーラーと光熱費の関係とは

なるほど!オール電化使いこなし術

省エネ家電を、さらに賢く快適に使いこなすプロの技を伝授します。

【第8回】
IHクッキングヒーターとガスコンロを
比べてみたら?

えころさん一家とゼロハイム博士、ドクター・カデンのお話は、エコキュートの省エネ方法から節水にまで話題が広がっています。さて、今回はエコキュートの話題を離れて、お母さんがIHクッキングヒーターについて質問することになりました。


博士、ドクター、IHクッキングヒーターはとても快適で使いやすくて私は大満足なんですが、お友だちに「ガスレンジのほうが経済的だ」と言う人がいるんです。実際、パンフレットで比べてみても、よくわからないんですね。

確かに、IHヒーターやガスレンジのパンフレットを見ていると、どちらも「自社のほうが経済的」と書いてありますね。

そうなんです。だから、どっちが経済的なのかわからなくって。ウチの光熱費自体はオール電化で節約できているし、太陽光発電を載せているからほとんどゼロなんですけど。

これは微妙で一概には答えられない質問ですね。実際、私も測定したわけではないですから。なぜ一概に答えられないかご説明する前に、まずIHクッキングヒーターのしくみをドクター・カデンから教えてもらいましょう。

ではみなさん、IHとはなんの略かご存じですか?

IH・・・う~ん、なんだろうな。

全然わかんないわ。

答えは「Induction Heating」。日本語にすると、「電磁誘導加熱」という意味なんです。その名のとおり、IHクッキングヒーターは電磁力で料理をするんです。

電磁力の磁力って、磁石が互いに引き合ったり反発しあったりする力のことですか?

そのとおりです。IHヒーターで電気や磁力がどのように利用されているのか、今からカンタンにご説明しましょう。
まず、IHヒーターの平らなプレートの下には、電線をグルグル巻いた磁力発生コイルが埋まっています。


磁力発生コイルに電流を流します。

スイッチをONして電気を流すと、コイルから磁力線が発生し、コイルのまわりをグルグル回りはじめます。


コイルから磁力線が発生します。

この磁力線が鍋の金属にぶつかると、うず電流が発生します。


なべ底にうず電流が発生します。

うず電流が鉄製の鍋底を通り抜けようとすると、鉄には電気抵抗の性質がありますから、電気を通さないように抵抗します。こうして、通さないようにする鉄と無理やり通ろうとする電気との摩擦熱が起き、鉄製の鍋自体が熱くなるんです。


うず電流により鍋そのものが発熱します。

IHヒーターは鍋自体が発熱すると聞いてたけど、そういうしくみなんですね。

そうです。発熱するのは鍋であって、IHヒーターが発熱するわけではありません。

ドクターは鉄製の鍋とおっしゃいましたけど、今のIHヒーターは鉄以外の鍋でも使えるでしょう?

ええ、もちろんです。アルミや銅は鉄ほど電気抵抗が強くないので、うず電流が流れても鍋が熱くなりにくく、以前は使えなかったんですよ。でも、現在は技術が進み、磁力発生コイルを工夫することで、一部の機種ではアルミ製や銅製の鍋も使えるようになりました。

ご説明が長くなりましたが、ここで奥さまがおっしゃっていたIHヒーターとガスレンジのどちらが経済的か、という本題に戻ります。今のドクター・カデンの説明で、IHヒーターは鍋という調理器具が重要なポイントであることがおわかりですよね?

ええ、もちろん。

たとえば、熱効率だけを比べるなら、こんな比較結果もあります。


IHヒーターは鍋底に当たった磁力線を有効に利用しますが、ガスコンロの火のエネルギーは鍋底に伝わる以外に横方向にも拡散しますから、熱効率に差が出るという考えです。

それはそのとおりだと思いますよ。だって、火を使ってお料理すると周辺まで暑くなるもの。あれって、熱エネルギーがまわりに逃げているということですよね?

実感としてはそうですよね。
ただ、この比較結果の数値については、どんな調理器具を使ったかという情報がないのでなんとも言えませんが、鍋を変えれば当然結果は変わると思います。私が最初に「一概に答えられない」と言ったのは、そういう理由なんです。エコキュートのような給湯器の場合は、どんな給湯機器を使っても出てくるお湯は同じですから、明確なコスト比較ができるんですが、IHクッキングヒーターとガスコンロの比較はそんなに単純ではないんですよ。

要するに、調理機器のエネルギーを比べるよりも、使い方次第で経済性が全然違ってくるということです。先ほどの鍋の種類がいい例で。

IHとガス、どっちがトクか?と考えるより、調理器具選びや調理方法、周辺機器の使い方を工夫したほうが、はるかに光熱費削減になるんですよ。

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