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お役立ちエネルギー通信 電力自由化についてのコラム

「電力自由化」を前に、現状の電気料金プランを知ろう

第5回
「電力自由化」を前に、現状の電気料金プランを知ろう

— 時間や気候に合わせた特色ある料金体系とは —

全国のユニークな料金プラン、わが家にフィットする?

2016年に迫る電力自由化についてリサーチしている、えころさん一家。
「スマートメーター」の導入によって、遠く離れたエリアの電力会社から
電力を買うことができるようになることを学びました。
そこで気になるのは、
エリアによって電気料金プランにどんな特色があるのか、ということ。
今後、プラン内容や種類は大きく変化するかもしれませんが、
まずは"今現在"ある地域の特色ある料金プランを、
ニャビが紹介してくれることになりました。

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今日のレッスン

"わが家" にフィットする料金体系を検討する!

各地の電力需要に合わせた、料金プランいろいろ

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スマートメーターの普及によって、自宅から遠く離れたエリアの電力会社などからも自由に電力を購入できるようになるーーーこれが実現すると、いよいよ電力自由化は本格化。そうなれば、「いかに自分のライフスタイルにフィットする料金プランを選ぶか」ということが、光熱費をスマートにする大きなポイントになります。

例えば朝夕だけでなく日中も電力を使うことが多い二世帯住宅なら昼間の単価が安い料金プランを、逆に日中の使用量が少ない共働き世帯なら朝晩の単価が安い料金プランを、といったように、ライフスタイルに合わせた料金プランを選ぶことが必要なのです。 そのためにも現在すでにある、地域の電力需要に合わせた特色ある料金プランを知っておくことをおすすめします。参考までにいくつかご紹介するニャ。

もし今の料金プラン以上にわが家にフィットするものがあれば、電力自由化の解禁後は新たなプランに変更することも可能になるのね。

そうだね。ただし、電力自由化が本格化すればよりニッチなニーズに合わせた料金プランも出てきて、もっと選択肢が広がるかもしれないね。

"曜日" で単価が変わる、料金プラン

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第2回のコラムで東京電力エリアを例に挙げてご説明したように、「エリア全体」で使われる電力量は、週末よりも平日の方が多かったですよね。多くの工場や事業所が休業することで、週末の電力使用量は少なくなります。この現象は全国どのエリアでも同じなのですが、平日と週末の電力使用量の「差」は、地域ごとで異なります。東京電力と中部電力の曜日別の電力使用量を比較してみましょう。

夏と冬の「曜日別」電力使用量

東京電力エリア管内

東京電力エリア管内での電力供給量の月平均値(曜日ごと)

中部電力エリア管内

中部電力エリア管内での電力供給量の月平均値(曜日ごと)

平日と比べて、週末の電力使用量が少ないのはどちらの地域も同じだけど......

中部電力の方が平日と週末の差が大きいね。

そうなんだニャ。中部電力や関西電力などでは、平日と週末の電力使用量の「差」がかなり大きくなるんです。そこで、その差を小さくして電力供給を安定させるために、需要の少ない週末の電気料金が安く設定されているんです。

中部電力:Eライフプラン

※2015年9月時点の電力単価

中部電力:Eライフプラン

関西電力:はぴeタイム

※2015年9月時点の電力単価

関西電力:はぴeタイム

週末の昼間は電気代節約のために出かけなくちゃ!と思っていたけれどこのプランなら安心して団らんできるわね。

このプランなら、休日の昼下がりにクーラーつけて、ゆっくりテレビが観られるなぁ......。週末はゆっくり家で過ごしたい家族にはうれしいプランだね。

日の出の "時間" に合わせた、料金プラン

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もう一つ、地域の特色ある料金プランをご紹介するニャ。それが九州電力の「時季別電灯」プランです。このプランは、一日をナイトタイム(夜間)・リビングタイム(朝夕)・デイタイム(日中)の3つに区分し、ナイトタイム(夜間)は割安に、デイタイム(日中)を割高に設定しているもので、東京電力の「電化上手」と同様のプラン。大きな特色は、ナイトタイム(夜間)の時間帯が22〜8時と長めに設定されていることです。

  • 九州電力・時季別電灯プラン

    ※2015年9月時点の電力単価

    九州電力・時季別電灯プラン
  • 東京電力・電化上手プラン

    ※2015年9月時点の電力単価

    東京電力・電化上手プラン

なぜ九州電力の方が夜間の時間帯が長く設定されているのでしょう?それはその地域の「日の出の時刻」が大きく影響しています。

東京と福岡での日の出・日の入り時刻の比較
東京と福岡での日の出・日の入り時刻の比較

このデータからも明らかなように、九州地方の日の出は年間を通じて東京よりも遅くなっています。電力量データからも、日の出が遅い分、朝の電力ピークが東京電力エリアに比べてやや遅い時間にずれていることがわかっています。ですから「時季別電灯」プランのナイトタイム(夜間)の時間帯も、東京電力よりも1時間遅い朝8時までに設定されているんです。

東京電力は朝7時までが夜間時間帯だから、お弁当や朝食をつくるのにちょっと早起きしなきゃいけないのよね。

朝8時まで電気代がお得なら、余裕を持って支度できそう!朝、家を出るのが遅めの家族ならこのプランがうれしいかもしれないね。

"気候" に合わせた、料金プランも

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曜日や時間だけでなく、「気候」を考慮して設定されている料金プランもあります。例えば、東北電力のオール電化住宅向けの「時間帯別電灯」プラン。一日を夜間と日中の2つの時間帯に区分し、夜間の電力を割安に設定しているものです。東京電力、関西電力、中部電力などで設定されているオール電化向けの料金プランでは、一日が3つの時間帯に区分されていて、その中でも日中の割高料金は"夏季"と"それ以外の時季"で単価が異なります。夏季の日中は冷房での電力使用が多くなるため、その他の時季に比べてさらに割高に設定されているのです。しかし東北電力の「時間帯別電灯」プランには、夏季の日中の料金設定がありません。なぜなら、他のエリアに比べて涼しいため夏季日中の電力使用量が少ないからです。

東北電力管内での電力供給量の月平均値
東北電力管内での電力供給量の月平均値

東北電力・やりくりナイト10

東北電力・やりくりナイト10

※この料金プラン以外に、東京電力の「電化上手」プランと同様、夏季の日中のみ割高になり、
 その分夜間時間帯の単価がより割安になる「ピークシフト季節別時間帯」プランがあるが、ほとんどの家庭で採用されていない。

この夏は厳しい暑さでしたが、これまで東北エリアは夏場の温度はさほど上がらないことが多く、電力供給量データにあるように夏季の日中の電力供給には余力のある状態でした。ですから電力使用をシフトする必要はないため、割高な単価設定にはなっていないのです。

温度が上がる日中だけを見ても、夏場より冬場の方が電力使用量が多い!それだけ寒さが厳しいってことね。

冷房が嫌いでクーラーはほとんど使わない!という人なら、お得になるプランだね。

ちなみに、寒さの厳しい北海道電力エリアでは、冬場の夕方の時間帯に電力使用量が多くなるため、その時間帯を割高に、日中の朝昼をより割安に設定している料金プランもあるんですよ。気候に合わせた料金プランは、やはりその土地ならではの電力事情を考慮して考えられているので、遠く離れたエリアで利用するメリットは少ないかもしれません。しかし電力自由化が本格化すれば、こういったきめ細かなニーズに応える料金プランがいろいろ選べるようになるかもしれませんね。

だからこそ今のうちに、「自分のライフスタイルは、どんなタイミングで電力を使うことが多いのか」というパターンを掴んでおくことが大切です。そうすれば、その時間帯の電力をよりお得に使える料金プランを賢く選ぶことができるようになるはずです。

今日のレッスンのまとめ

"わが家" にフィットする料金体系を検討する!
  • 電力自由化が本格化すると、
    曜日・時間・気候別だけでなく
    様々なライフスタイルに合わせた料金プランが
    登場することが予想される
  • ▼
    わが家の電力使用状況を把握しておくことが お得な料金プランを選ぶベースになる!
doctor

次は、いよいよ最終回。
2016年4月にスタートする電力自由化を、
「どう活用するか」を具体的にお話ししましょう。